さらば外務省

さらば外務省!―私は小泉首相と売国官僚を許さない

さらば外務省!―私は小泉首相と売国官僚を許さない

小泉純一郎ウォッチャーとして一部で有名(?)な天木直人さんが、最近宗旨変えして小泉元首相を応援している。

天木直人のブログ: 民主革命の最後のチャンスを潰す共産党と宇都宮氏に再考を促す
http://www.amakiblog.com/archives/2014/01/19/

本書は天木さんが外交官人生を棒に振った(要はクビになった)直後に書かれたもの。

本書の主張を要約すると、
・外務省の機関は世界中に分散しており、国民のチェックの目が届きにくい。
・世界中に分散していることで、人事の縦割り横割りがひどく、秘密主義がはびこり、組織としての統率がとれていない。
・政治家は基本的に無能であり、情報収集能力、交渉力、やる気に乏しい。
・外交大使(駐XX大使)の正式名称は「特命全権大使」だが、これは名称と現実の乖離が甚だしい。
....といったところ。

これは、外交や外務省という組織が必然的に孕む問題であり、根本的な解決策はないような気がする。
日本以外の政府はこういった問題に対し、どのような工夫をしているんだろう?

まあ書いていることは、いちいちもっともなんだが、ちょっと罵詈雑言が多くて読んでいてしんどい。
あまり精神状態がよくないなかで書かれたのかもしれない。

姉妹本(?)である「さらば財務相」(これは名著)が辛辣の中にもユーモアを交えて書かれているのとは対象的だ。